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作り方1:下準備と塩漬け

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最初にだいたいのスケジュール

Step1.梅の下ごしらえ. . . . . . . . . . . . . . .6月中〜下旬(小梅は5月末〜6月上旬)

Step2.梅の塩漬け. . . . . . . . . . . . . . . . . .6月中〜下旬(小梅は5月末〜6月上旬)

Step3.赤ジソの下ごしらえと本漬け. . . .7月上旬〜中旬

Step4.土用干し(3日間). . . . . . . . . . . 7月下旬〜8月上旬

Step5.とりこみと保存. . . . . . . . . . . . . . .(土用干し後の)7月下旬〜8月上旬

梅が熟すのが6月中旬から下旬。赤ジソの収穫時期が7月上旬。そして梅雨明けの7月下旬から8月上旬に土用干し(天日干し)・・・・こうして自然のリズムをなぞるように手順を踏んでいきます。自然と共に暮らしていた先人の知恵がうかがえます。この「正統派・梅干しレシピ」では、この手順で進みます。

【参考】 「土用干し」のタイミング。新たな試み、2018年

「土用」とは、7月下旬から8月上旬のこと。梅干しは、ちょうど梅雨が明けるこの頃に干すのが望ましいため、「土用干し」と呼ばれます。それはもちろん、晴天の日が続くこのタイミングで干すと梅がよく乾くからです。そして、上記のスケジュールは、Step4.土用干しのタイミングを、そのまま「土用」の頃に想定したものです。

しかしながら、ここ数年、梅雨明けが7月初旬と早く、一週間ほど晴天が続くものの、いざ土用の頃になると一転して雨・曇天続きということがしばしば。そこで私は、2018年、土用よりも3週間ほど早い7月上旬に干しました。ご参考まで、2018年のリアルタイムの模様が、下記ブログに書かれています。ここではそれを「土用前の土用干し」と呼んでいます。

関連ブログ:梅干し、土用前の土用干し(準備編)(2018年6月27日)

関連ブログ:梅干し、土用前の土用干し(土用干し編)(2018年7月3日)

関連ブログ:梅干し、土用前の土用干し(まとめ編)(2018年7月18日)

【重要】前もってやっておくこと

容器・押し蓋・重石を、熱湯消毒などして消毒しておきます。焼酎をお使いになる方は、熱湯消毒後、仕上げにスプレーしておきましょう。梅干し作りにあまり失敗はありませんが、あえて言えば、失敗とは「カビ、それもひどいカビにやられること」。全ての作業の前に手を洗いましょう。

Step1.梅の下ごしらえ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・梅の香りが部屋を包みます

1-1.小枝・ヘタ取りと選別

竹串でヘタを取る

梅のなり口に残っている小枝・ヘタを竹串で取りながら、傷んだ梅をはじいていきます。このとき梅を傷つけないように。無理して傷つけるよりはヘタは残した方がいい。はじいた梅はハチミツ漬けやジャムなどに。

ハチミツ漬け関連:「多めの梅を準備すると」へ

1-2.アク抜き

まだ青い梅は3〜5時間ぐらい、黄色がかってきた梅は1〜2時間ぐらい水に浸ける。赤味も帯びて熟した柔らかい梅は「アク抜き不要」です。水に浸けると、熟度が進みます。浸けるときは様子を見ながらにして、浸け過ぎに注意しましょう。

【参考】 水を使わない梅干し

無農薬の梅の場合、あえてこの「アク抜き」や次の「水洗い」をしない(水を一切使わない)方法もあります。木になった梅には、それなりの酵素などが付着しているでしょうから、それを活かす目的です。ワインのブドウを洗わないことに似て。ただし、赤梅干しの場合、赤ジソは水洗いするので、そこでは水を使うことになります。

関連ブログ:洗わない「完熟手もぎ梅」(2014年6月16日)

関連ブログ:梅酢は上がったけれど(2014年6月19日)

関連ブログ:「完熟手もぎ梅」の土用干し(2014年7月30日)

1-3.水洗い

2〜3回水を替えながら洗い、ザルに上げてざっと水切りします。水が落ちきって、梅の表面がやや湿気ているぐらいがちょうどいい。この水分で塩がよくからみます。焼酎を使う方は、しっかり水分を乾かしてから、スプレーしてください。

Step2.梅の塩漬け・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・必ず手を洗いましょう

2-1.梅に塩をまぶして、容器に入れる

塩を振った梅をまんべんなく混ぜる

最初に、360gの1/4程度の塩を別に分けておきます。
(後で使います)

ボウルの中の梅に3/4の塩を振り、両手で梅全体にからめます。ボウルの大きさによって回数が変わります。『かき混ぜてもこぼれないぐらいの梅をボウルに入れ、塩を振り両手でまんべんなく梅に絡ませ、梅を容器に移す』。これを全部の梅を瓶などの容器に移すまで繰り返します。ボウルが大きいとその回数は減り、小さいと多くなります。塩をあらかじめ大ざっぱに回数分に分けておきましょう。こうして塩が全部の梅に平均的にからまるようにして、瓶などの容器に入れます。ボウルに付着して残った塩をこそぎ取って梅に加えます。

その後、最初に分けておいた1/4の塩を、梅の一番上にのせます。梅から染み出る梅酢は重力で下がるので、このように上部に多めの塩でちょうどよく漬かります。これで360g(梅の18%)の塩を使い切ります。

出っ張った重石ごと新聞で覆って蓋をする

2-2.押し蓋と重石

瓶の中の梅の天面をだいたい平らにした後、押し蓋をのせ、押し蓋で梅を軽く擦りながら、より平らにします。そして重石(2〜4kg)をなるべく偏らないようにのせ、容器に蓋をします。このとき、大概は重石で盛り上がってその容器の蓋が出来ないことが多いです。そんなときは、新聞紙などで重石ごと覆うように蓋をして容器にかぶせ、ヒモで軽くしばります。(右写真) 冷暗所に置きましょう。これでひと落ち着き。梅から出る汁が出始めるまで、梅の熟度によって1〜3日ですが、その間、中を覗き、重石が偏っていたら、のせ直してあげます。

白梅酢が上がって重石を半分にしたところ

2-3. 重石を半分ぐらいにする

上がってくる透明の汁が白梅酢。一週間から10日間ぐらいすると、白梅酢が梅全部を覆い、上がりきった(これ以上は上がらない)状態になります。そうなったら、重石で強く押す必要はなくなるので、梅全体を梅酢に浸らせる目的で、重石を半分ぐらい(1〜2kg)ぐらいにします。この時点では、新聞紙ではなく、容器の蓋が使えるかも知れません。

これでひと段落。赤ジソを入手した後、次の「本漬け」になります。

(シソを使わない)白梅干しの方へ・・・・

この“Step2”がそのまま本漬けになります。次の「作り方2:本漬け(Step.3)」をとばして「作り方3:土用干しと保存(Step.4)」へ進んでください。