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Step2:味噌種を仕込む

3.大豆を茹でる

大豆を浸けていた鍋の水を捨てます。そして水分を含んだ大豆全部が十分に浸かるぐらいに、新しい水を加えて鍋を火にかけます。沸騰後は弱火に。火加減や量にもよりますが、茹で時間は3〜4時間ぐらい。ときどき、かき混ぜて、鍋底にへばりついた大豆があれば、はがします。水が蒸発して減ってきます。全ての大豆がいつも水面に沈んでいよう、適宜水を足しながら茹でてください。

茹で上がりは、大豆を指で挟んで押して、(大豆が2つに割れるのではなく)粒全体が潰れるようになるのが目安です。(右写真参照)

ちなみに、大豆を(茹でずに)蒸す方法もあります。蒸す方が、茹で汁に大豆の味が出ない分、大豆の味・成分が残るので、大豆の旨味などが濃くなります。ここでは、比較的簡単な茹でる方法を紹介しています。大豆の味が濃い味噌を目指す方は、蒸す方法もお試しください。蒸した場合は、蒸し水を味噌種の水分調整に使います。

4.茹でた大豆を潰す(※ポリ袋を使わない場合は、すり鉢や鍋で潰します)

ときどきポリ袋の大豆を見ながら
概ね均一に潰します

茹で上がった大豆を、ざっくりと茹で汁を切りながら、熱いうちにボウルやお玉で厚手のポリ袋に入ます。また、後でこの茹で汁を使って水分の調整を行います。ですから、

“茹で汁は捨てずにとっておきます。”

まな板を下敷きにして、ポリ袋をすりこぎなどで叩いて大豆を潰します。(右写真参照) 潰した大豆を大きめのボウル(または鍋)に移します。これを繰り返し、全部の茹で大豆を潰します。潰れていない粒が少し残っていても大丈夫です。

5.味噌種を作る

丁寧にしっかりと混ぜましょう

【熱湯消毒】大きめのボウル(または鍋)の中の潰した大豆が、人肌以下の温度になったところで、「塩切り麹」を加え、よーく混ぜ合わせます。【よく混ぜる】 混ぜたものが、生のハンバーグ生地ぐらい(味噌よりも少し柔らかいぐらい)になるまで、とっておいた(人肌以下の温度に下がった)大豆の茹で汁を少しずつ加え、さらによく混ぜます。【よく混ぜる】 加え過ぎると元に戻りません。様子をみながら、少しずつ加えましょう。水分を含め「混ぜ合わされたもの」=「味噌種」が概ねそのまま味噌になっていきます。(熟成中に、ポリ袋から染み出る汁が若干あります) この段階で、丁寧によーく混ぜ合わせることが大事です。

6.「味噌玉」にする

しっかり混ぜ合わされ、ちょうどいい柔らかさ(水分)になった味噌種を、両手で包めるぐらいの大きさの「味噌玉」にします。【空気を抜く】中に空気が入らないよう左右の手の平でのせ替えながら叩き、しっかりと握って、全量を「味噌玉」にします。

7.容器に詰める

写真B:塩を振って、冷めるのを待ちます

写真A:味噌玉は投げてから押しつけます

【手を洗う】厚手のポリ袋を、容器【熱湯消毒】の内側に敷き詰め、上端を容器の外側に広げて袋の口を大きく開きます。ポリ袋はなるべくシワが寄らないように。(ポリ袋の底部は、両角を三角に折って、丸い容器の底に広げます)

ポリ袋を使わない場合、上記の工程は省きます。

【空気を抜く】そして、容器の中のポリ袋の中に、「味噌玉」をひとつ投げつけては(上写真A)、貼り付いた「味噌玉」の空気を抜くように手でグッと押さえつけます。ここでは出来るだけポリ袋と味噌玉、そして味噌玉同士の間に空気が入らないようにすることが大事です。空気が入りやすい底部の隅は特に気をつけて。空気が入ると、そこが気泡になり、雑菌が繁殖しやすくなります。最後の「味噌玉」を詰め終えたら、表面を平らにならした後、仕上げ用のカンホアの塩【石臼挽き】(50g)を表面に平均に振り、ポリ袋の口を広げて冷まします。(上写真B)

8.密封して熟成させる

写真B:平皿と重石をのせて

写真A:しっかり空気を抜きます

写真C:新聞紙で包みます

【手を洗う】冷め切ったところで、まずは手を洗っておきましょう。味噌種がついた手でポリ袋の外側や容器を触るとそこがカビの原因になります。また、密封しても次第に中の水分がポリ袋の外側に染み出てきます。ポリ袋の外側も清潔にしておきましょう。

【空気を抜く】ポリ袋の中の空気を手で押しながら脱気した後、ポリ袋の根元をしっかり絞って(上写真A)、ポリ袋を結びます。この後、完成までの途中で、中をみてチェックするので、根元をしっかり絞った後は、後から解ける程度に結んでおきましょう。

その結び目の上に、平皿【熱湯消毒】をのせて、2〜3kgの重石【熱湯消毒】をのせます(上写真B)。容器にフタをして、最後に新聞紙などで容器全体を包み(右写真C)、雑菌が入るのを防ぎます。

ポリ袋を使わない場合は、塩を振った味噌種の上に、空気が入らないようにピタッとラップでカバーします。

それを家の北側など、陽が当たらなくて風通しがいい、比較的乾燥した冷暗所に置き、熟成を待ちます。(台所など高温多湿になりやすい場所は避けましょう)