home > カンホアの塩とは? TOP > 正統派・梅干しレシピ(top) > 作り方2:本漬け
3-1.赤ジソを洗う
太い茎から葉をとったところ
最初に、赤ジソの葉を(右の写真のように)太い茎から取ります。太い茎付きで600gの赤じジソが400gになります。このぐらい(400g=梅の約20%)使うと、赤色がしっかりついて仕上がります。
次に、分量の葉をボウルに入れ、たっぷりの水で洗います。葉をなるべく破らないように。洗った後、水に浸かったまま少し置くと、ボウルの底に土や砂が沈殿します。沈殿した土や砂が入らないように、洗った葉をザルに上げ、水気を切ります。
3-2.赤ジソのアク抜き
以下の説明は、全量のシソが入る大きなボウルを使う際のものです。小さいボウルで何回かに分ける際は、あらかじめシソ揉み用の塩(80g)を回数分に分けておきます。塩揉みしてアク抜きしますが、二回行います。シソをふたつに分ける場合は、2×2回で塩(80g)を四等分します。
左が1回目のアク抜きで、黒茶色のアク汁
右が2回目で、紫色
赤ジソ(全量)をボウルに入れ、シソ揉み用の80gの塩の半量を振り、塩を全体にからませます。その後10〜20分置いて、葉がややしんなりしてきたところで、両手でやさしく揉みます。最初は塩が足りないように感じるかも知れませんが、しばらくすると次第にのアク汁(黒紫色)が出てきます。この汁が出きったところで、赤ジソを両手でひと握りずつ搾って、別のボウルに移していきます。この汁はアクなので捨てます。この状態になると、ガサがあった赤ジソは小さくなっています。次に、絞ったシソをなるべく葉を破らないようにほぐした後、残りの半量の塩を振って全体にからませます。少し置いた後、再び塩が完全に溶けるまで揉み、両手でひと握りずつ再び搾ってアク汁を出します。再びこのアク汁(一回目よりやや鮮やかな濃い紫色)を捨てます。そして絞った赤ジソを全部、やさしくほぐしておきます。
3-3.本漬け
赤ジソを混ぜ、白梅酢が赤く染まったところ
1/4の赤ジソを梅の上に
蓋をするように敷き広げたところ
浮いて空気に触れてる赤ジソ
瓶など容器の中の重石と押し蓋を取り出し、梅と白梅酢をいったん全部ザルを重ねたボウルに移します。ザルに梅、ボウルに白梅酢の状態にして、これで容器はいったん空になります。
【参考】カンホアの塩をお使いになった場合、梅と梅酢を全部出して空になった容器の底に、少量の白色の沈殿物が残る場合があります。これは元々海水に含まれているカルシウム分ですので、問題ありません。詳しくお知りになりたい方は、下記のFAQのページを。
ボウルの白梅酢に、ほぐしておいた赤ジソを入れ、菜箸でほぐしながらよく混ぜ合わせます。白梅酢が色鮮やかに染まります。これが赤梅酢。
この赤梅酢に漬かった赤ジソを、ボウルの中で3/4と1/4に分けておきます。
3/4の赤ジソと梅を、空の容器に入れていきます。最初に容器の底に赤梅酢に浸かった赤シソを少し敷きます。その上に梅を並べ、その上に赤ジソを散らしながら、全ての梅と3/4の赤ジソを容器に入れます。ボウルに残っている赤梅酢を容器に加え、梅の天面をだいたい平らにならします。
残しておいた1/4の赤ジソを梅の一番上に蓋をするように広げます。(右写真) その上に押し蓋と重石(1〜2kg)をし、平らになるよう軽く押します。このときの重石の重さは、赤ジソが全部梅酢に浸かった状態になる程度で十分です。また、右の写真のように、赤ジソの破片が浮いていたら、出来る範囲で、清潔な菜箸やスプーンで取り除いておきましょう。これがカビのキッカケになりやすいからです。
容器に蓋をして、本漬け終了。再び冷暗所へ。本漬けは2週間以上が目安。梅雨が明けるのを待ちます。
重石を外して、梅同士の密着を解いた状態
梅と赤じそが梅酢から飛び出しています
梅の染まりムラが気になる人は、「重石外しの術」
上記のままでも、赤ジソは梅を染めますが、その赤色がムラになる場合があります。重石は、赤ジソが水面から出なくしますが、同時に梅と梅を密着させもします。その密着部分には、赤梅酢が染み込みにくくなるため、赤色のムラが出来やすくなります。そのムラが気になる人は、土用干し前の一週間ぐらい(=本漬けの最後の一週間)、重石を外し、密着している梅と梅をヘラなどで、そっと離し、全ての梅が赤梅酢の中で動くようにして、密着をなくします。これで赤梅酢はひとつひとつの梅全体に行き渡ります。これを私は「重石外しの術」と自分で呼んでます。
ただし、この場合、重石がないので、どうしても、赤ジソ・梅が梅酢から飛び出します(右上写真参照)。そのままだと、そこにカビが生えやすくなるので、一日一度ぐらいは梅酢から出ている赤ジソ・梅と浸っている赤ジソ・梅をざっくり交換します。このときは、梅の皮を破らないように、木べらなどでやさしく梅を動かします。
この「重石外しの術」を「一週間」としたのは、一週間ぐらいなら、ムラなく染まって、カビも生えにくいと思うから。ですから、「十分に染まったな」と思ったら、一週間経っていなくても、再び重石をして、赤ジソや梅が赤梅酢から飛び出さないようにしてもいいでしょう。
関連ブログ:梅干し、土用前の土用干し(準備編)(2018年6月27日)
関連ブログ:梅干し、土用前の土用干し(土用干し編)(2018年7月4日)
関連ブログ:梅干し、土用前の土用干し(まとめ編)(2018年7月18日)
注意:「本漬け」が終わり次の「土用干し」のまでの間が、一番カビの生えやすいときです。3日に一度ぐらいは中を覗いてチェックしましょう。
白カビが赤ジソに付いて浮いてます
少しでもカビが生えてたら・・・・
カビを見つけたら、スプーンなどで取り除きましょう。カビは、軽症なうちに取り除くのが肝要です。梅雨明けがハッキリせず、多湿な日が長く続いているときは特に注意が必要です。
右の写真が、カビの生え始め。主に、赤ジソが水面から出て空気に触れているところになります。「ありゃ〜」と思いますが、この程度なら赤ジソごとカビを取れば大丈夫。でも、一度カビが生えると再び生えやすいものです。今度は「土用干し」までのチェックは毎日がいいでしょう。また、カビ取りがあまりに頻繁になったり、押し蓋や容器の内壁に拭き取れない程の多くのカビがついてしまったら、下記の方法(梅酢の加熱)がいいでしょう。また、黒色のカビの場合は、必ず加熱した方がいいでしょう。
たくさんのカビ、または黒カビが生えてしまったら・・・・
梅酢を加熱します。手順は以下のとおりです。使う道具類はどれも清潔なものを。
これで「土用干し」まで大丈夫。当分カビは生えないので、もう気を煩うこともありません。加熱中には梅酢の香りが立ちこめるので、加熱はそれなりに梅酢を変化させると思いますが、大きな変化ではありません。