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このあたりで垣根に植えられているサボテン
この地方は熱帯性気候。一年が雨期と乾期に分かれるサバナ(またはサバンナ)気候とも呼ばれます。ベトナム国内でも地域によって異なりますが、カンホアの雨期はだいたい9月から11月ぐらい。(乾期は12月から8月ぐらい) 雨が多い雨期の間は全く塩の収穫はありません。毎年、雨期明けの12月から1月ぐらいの間に、徐々に海水が濃縮され、3月ぐらいから収穫作業が始まります。乾期の間でも、5月から6月頃が最も暑く、連日最高気温が40℃を超える中、収穫も最盛期を迎えます。ホンコイの村の家の垣根には、サボテンも植えられているほどの暑い気候です。
雨期があるからこそ、緑豊かな畑もある
気候だけのことを考えると、天日塩作りに最も適しているのは、全く雨が降らない暑い気候。つまり砂漠のようなところです。でも、砂漠では人が住みにくいため、職人が手をかけるような塩作りは難しくなります。カンホアでは、雨期には全く塩を作りませんが、雨期があるからこそ、人々も自然に恵まれながら暮らせます。そして、砂漠のような乾期に集中して塩を作ります。雨期と乾期の気候は、こまめに手をかけてあげなくてはならない、カンホアの塩のような天日製法にとても適しているのです。
まるでパッチワークのような田んぼ
右の写真は、カンホアにある水田です。手前は刈り取られていて土が見えています。でもその右隣は若い緑色で、まだまだ稲が育っているところ。そして奥はやや黄金色でそろそろ収穫のときを迎えそうです。日本では考えられない風景ですが、カンホアのあたりで二毛作は当たり前。それに年間を通じて気温が高いため、田植えや稲刈りが決まったタイミングということもありません。田植えが終わったら、翌週は隣の田んぼの稲刈りなんてことが起こります。繁忙期を分散しているとも言えます。こうして年間を通じて稲作が出来るのも、暑いだけでなく、水を蓄えられる雨期もあるからこそ。こうして、豊かな食が育まれています。